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脂質異常症とは?
脂質異常症(高脂血症)は、LDL(低密度リポプロテイン、通称「悪玉」コレステロール)および中性脂肪(トリグリセライド)が過剰に増加し、同時にHDL(高密度リポプロテイン、通称「善玉」)コレステロールが不足している状態を指します。
この状態は動脈硬化と密接な関連があり、無視すると狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
脂質異常症の原因
脂質異常の発生原因は、主に食生活と生活習慣に関連しています。高脂肪な食事や不健康な間食、運動不足による肥満、喫煙、過度なアルコール摂取などが挙げられます。
これらの要因に加えて、ストレスなども脂質異常の引き金となる可能性がありますので、注意が必要です。
仕事や家庭でのストレス
睡眠不足や精神的なストレスを経験すると、交感神経が刺激され、血中脂質の上昇を促すホルモンが放出されます。これにより、コレステロール濃度や血糖値が上昇し、脂質異常の可能性が生じます。
これらの直接的な原因に加えて、ストレスが蓄積すると、食生活の乱れやアルコールの過剰摂取などが増加し、中性脂肪やコレステロールが増加する傾向があります。
タバコ・喫煙習慣
タバコに含まれるニコチンは交感神経を刺激し、これが原因で血圧が上昇し、心臓に負担がかかります。
同時に、遊離脂肪酸の増加や善玉コレステロール濃度の低下が起こり、動脈硬化が進行する可能性があります。
禁煙は自力での達成が難しいこともありますが、現在では医療機関での治療が可能です。禁煙を早めに検討することをお勧めします。
脂質異常症の症状
脂質異常症は通常自覚症状がなく、診断は健康診断に頼る以外に方法がありません。
しかしながら、脂質異常症が進行すると、動脈硬化の原因となります。この動脈硬化が進行すると、血管が柔軟性を失い、高血圧を引き起こす原因となったり、血栓が形成されて血管が塞がれたり、動脈が破裂する可能性が生じます。
症状が自覚できないため、健康な生活習慣を実践し、規則正しい生活を心掛けることが重要です。
脂質異常症の治療
脂質異常症の治療には、運動療法、食事療法、薬物療法があります。
この病気は通常自覚症状がないため、改善が感じにくいこともありますが、数値の定期的な健康診断で確認することが重要です。
食事療法
肥満を解消して適正な体重を維持できるよう、カロリー制限が可能な食事を摂取します。同時に、アルコール飲料やコーヒー、喫煙なども控えるよう心がけましょう。
運動療法
軽い汗をかく程度の有酸素運動を週に3回以上行い、週の総運動時間が180分以上となるよう心がけましょう。
ただし、運動の具体的な内容は他の疾患の有無などによって異なるため、進める前に医師と相談し、確認することが重要です。
薬物療法
患者の健康状態や他の疾患の有無などを確認した上で、適切な薬を処方します。
患者の生活スタイルや服薬の好みなども考慮し、QOL(生活の質)を損なわないように配慮します。