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糖尿病とは?
糖尿病は、血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が持続的に高い状態となる病気です。痛みなどの明確な症状はなく、「喉が渇く」「トイレが多い」といった自覚症状が特徴的です。
糖尿病が進行すると、神経障害や網膜症、腎症などの合併症が発生する可能性があります。
糖尿病の2タイプ
糖尿病は大きくⅠ型とⅡ型に分かれ、Ⅰ型は主に10~14歳で発症し、インスリンの分泌が極端に少ないのが特徴です。
一方、Ⅱ型は一般的に成人によく見られ、インスリンの低下は軽微です。Ⅰ型糖尿病の治療には主にインスリン注射が使用され、Ⅱ型糖尿病では食事療法、運動療法、経口薬を中心とした治療が行われます。
糖尿病の症状は?
糖尿病の症状は初期にはほとんど自覚症状が現れません。初期の段階では次のような症状がほとんどないですが、進行すると以下のような症状が現れることがあります。
初期症状
・喉が渇く
・口が乾く
・頻繁に水分を摂る
・トイレの回数が増える
・1回の尿の量が増える
・体重が減る
・疲れやすくなる
進行した症状
・手足が痺れる
・手足の感覚が低下する
・皮膚がかゆくなる
・目がかすむ
・擦り傷などが治りにくくなる
・感染症にかかりやすくなる
適切な治療を受けないまま糖尿病が進行すると、これらの症状がより顕著になります。
糖尿病の3大合併症
糖尿病において重要な注意点は、合併症のリスクがあることです。代表的な合併症としては「神経障害」「網膜症」「腎症」が挙げられ、これらは糖尿病の3大合併症とされています。
これら以外にも、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、糖尿病性壊疸、感染症などが引き起こされることがあり、こうした合併症が現れている場合、既に症状が進行している可能性が高いと考えられます。
糖尿病神経障害
糖尿病神経障害では、手足に痺れや異常な違和感などの症状が現れます。
糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は進行すると視力が低下し、最終的には失明の可能性があります。
糖尿病腎症
糖尿病腎症では、腎機能が低下し、無視すると最終的には末期腎不全となり、人工透析が必要となることがあります。
糖尿病の治療
糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病があり、それぞれの原因と治療法も異なります。
1型糖尿病
1型糖尿病の治療方法は、基本的にインスリン注射による薬物療法が中心です。
インスリン注射には基礎分泌を補う「時効型インスリン(基礎インスリン)」と、食後の血糖上昇を防ぐための「即効型インスリン・超即効型インスリン(追加インスリン)」があり、それぞれ決まった時間に投与されます。
これに加えて、状況により食事療法や運動療法を組み合わせて治療が行われます。
2型糖尿病
2型糖尿病は、運動不足や睡眠不足、高カロリー・高脂肪の食事、喫煙などの生活習慣的要因や遺伝的な要因により、インスリンの効果が十分に発揮されなくなる状態です。
そのため、治療法は主に食事療法と運動療法が中心となります。
減量と適正体重キープ
患者の体質や病状に応じてエネルギー量を調整し、肥満の場合は体重減少を、それ以外の場合は適正な体重を維持することを目指します。
自身で食事の計画を立てることが難しい場合は、専門医が患者に適した範囲で献立を提案します。
運動療法
穏やかな運動は筋肉量を増やし、糖の利用を促進し、インスリンの働きを向上させます。
運動の効果を実感するには毎日行うことが重要で、週に3回以上、約30分の運動を心がけましょう。忙しい場合でも、エレベーターを使わずに階段を利用するなど、日常的に活動的な姿勢を心がけることも効果的です。
薬物療法
運動療法や食事療法が効果を発揮せず、インスリンの分泌や作用が十分でない場合、注射が必要となります。
また、内服薬による治療も適用されます。